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トップページ林道ツーリングレポート088 新緑の渓流と白い道・阿武隈の林道(いわき北部と楢葉〜川内)/福島県


新緑の渓流白い道・阿武隈の林道 / 福島県

林道ツーリングレポート (088/'09.5.4)

 新緑のまぶしい阿武隈の渓流沿い林道を楽しみ、「白い道」も走ってきました。
阿武隈の子安川林道。この林道はちょっと有名な路面の白い道ですが、どうも最近かなり舗装が進んでいる様子です。二度とあの道が走れなくなっては寂しいので、様子を見に行きついでに、周辺林道も走ってきました。
新緑もちょうどきれいな季節ですので、渓谷美状況とともにレポしておきます。

●実走コース
省略→R6(久之浜)→県246→県247【三森林道】(進入不可)→県35→県249→【林道五社山黒森大内線】【三森林道】(往復)→【黒森林道】【浅見川林道】→県道249→県35→【乙次郎林道】【小田代林道】→県250→R399→かわうちの湯→県36→【子安川林道】→県36→小野町→省略

●データ(09.5.4)
【三森林道】
(県道247号)
走行可東側は簡易ゲートで通り抜け不可)
ダート約8.1km
県道247号といっても、規格は完全にダート林道で、路面も、やや荒れ気味。
峡谷が美しい三ツ森渓谷に沿って走り、そのまま黒森林道へと続く。ルートのほとんどの区間で渓谷美を堪能できるが、道は崖と壁に挟まれた細道でエスケープゾーンは少なめ。

【林道五社山黒森大内線】 通行可
ダート区間約3.1km(全線は約9kmくらい)
県道249から黒森林道・三森林道へ繋がる道。同県道から五社山登山道入口の駐車場施設まで(距離にして林道全区間の2/3程度)が舗装済。ダート区間は比較的幅員の広い砂利ダートで、特に眺望もないが比較的明るい道。

【黒森林道】
通行可
全線ダート約3.7km
浅見川林道(県道249)から東へ分岐、屹兎屋山北麓を巻いて下るルート。終点は、三森林道、林道五社山黒森大内線との分岐点。急坂部は路面が少々荒れやすい。

【浅見川林道】
(県道249号)
通行可
ダート区間約8.2km
県道249の広野町最奥部に近い下箒平集落からR399に通ずる、県道管理のダート林道。
ルートの東側は浅見川の渓谷に沿っており、幅員や路面の状態もよく、渓流美を楽しめる。西側は比較的平坦地を走る。

【乙次郎林道】
通行可
ダート区間は東西二分され、東側約10.0km、西側約2.8km
中間部の乙次郎集落付近で、県道250号線の新設舗装区間と交錯し、ダートが途切れた。林道仲間の間では有名な、林道が母屋と納屋の間を通り抜ける民家は健在。
【小田代林道】
通行可
ダート約4.0km

川内村小田代方向から県道250号と交錯しつつ分岐して、乙次郎林道及び滝谷林道との分岐へ至る道で、やや生活道的な里道。

【子安川林道】
走行可(工事部分あり)
ダート約5.0km
平伏沼入口(東)側から県道36号へ阿武隈最高峰の大滝根山の南側尾根を越えてゆく林道で、
地域特有の石灰岩を敷いた、まぶしいほどの白い道が有名であったが、かなり舗装化が進み、東側の牧草地、採石場付近までは舗装済となり、西側R36へ下る区間のみダート(2ルートあるが南ルートのみ確認)。


●林道地図  
福島県 / いわき北部エリア
マップ未作成 福島県 / 楢葉・川内 / 子安川

(1) 三森林道(谷地側)
連休の晴天続きも途切れて曇り気味、でも雨の心配はなく体力的にはちょうどいい天候でしょうか。いわき市の久之浜から県道246号で真っ直ぐ三森林道(たぶんミツガモリと読むのかな)へと向かいます(左画像)。三森林道は県道ですので、入口確認は不要ですが、ここからというところで、なんとバリケード(右画像)・・・まあ、これは事前情報があったので予期していましたが、渓谷のきれいなGWのこの時期に併せて開いてるんではないかなぁと思ったのですけれどだめでした。
(2) 林道五社山黒森大内線
思いなおして、林道五社山黒森大内線から山へ上がることにしました。この林道は県道35号線から県道249号に入り4km少々走ったところから、五社山登山口の案内で入って行く道で、アプローチは容易です。画像左の登山口駐車場から先がダートになっていて、約3.1kmのやや幅広のダートを走れます。
(3) 三森林道
三森林道、やっと本番です。(1)右画像では閉鎖されていましたが、こちらからの通行止め表示はなし。左画像は、林道五社山黒森大内線で突き当たりのT字分岐で、画像左が三森林道。同右が黒森林道になります。まずは、左の三森林道を渓谷美のクライマックス過ぎあたりまで楽しんでくることにします。林道の両側は、この時期山吹の黄色い花がきれいです(左画像)。
(4) 渓谷美
普段ですと、GWあたりには車も結構入ってくるので、こんなところに停車していられませんが、今回は、メインの入口が閉鎖されているおかげで、ゆっくり渓谷を楽しむことができました。路面状況は、この車で問題はありませんが、乗用車ですとやや慎重な走りが必要な程度の荒れがあります。
(5)
サカハチョウが手のひらに乗って、たぶん汗の塩分でもなめているのでしょう、手を振ってもなかなかはなれません(左画像)。「サカハ」とは、うしろばねの白っぽい線をカタカナの「ハ」の逆さみたいだと見た名前です。
葉の大きくなるホオノキも、新緑がとてもきれいです(右画像)。
(6) 林道黒森線
三森林道で三森渓谷を一通り楽しんで戻り、(3)の左画像の位置まで戻りました(左画像)。黒森林道はここから上っていきます。やや荒れた登板区間はありますが、全体にはまずまずの状況。右画像は、右方向への分岐(少し先の広場で終点となる施設管理道。5年ほど前に広場で野営しました。)との合流点。
(7) 浅見川林道
黒森林道を(6)より更に先に進むと、道が平坦になってやがてやや斜めにT字に合流する(今回、右画像を右奧方面から来た)のが浅見川林道。そのT字を右方向(右画像でいうと左奧方向)に進む予定ですが、ここで一旦、左に進み(右画像でいうと手前方向)、浅見川林道の始発点まで路面を確認しながら走ることにします。そして、国道399号まで出たところが左画像。画像の右端に見える舗装路が国道で、ここから斜めにダートでゆるい坂を上ってゆきます。この入口には、最近まで置かれていたと思われるバリケードがかたしてありました。
ここから、再度来た道を戻ります。左画像の分岐を今度は左へ。しかし、浅見川林道も県道であり、249号という立派な標識が立っていて、完全ダートのこのあたりではなんだか違和感があります。
(8) 
(7)の左画像の分岐付近には湿地があるので、様子を見に行きますと、なにやら「ギョコ、ギョコ」「ギョ〜ギョ〜」とも聞こえる生き物の声がします。近付いてみるとおびただしい数のヒキガエルのカップルが繁殖作業のさなかでした。
浅見川林道は、沢に沿って次第に下がってゆき、やがて沢は大きくなってきれいな渓谷美を見せてくれます。
(9) 浅見川の渓谷
この渓谷で、五段の滝を見ながら昼食をとりました。ザアザアという水の音、心地いいです。
(10) 乙次郎林道
昼食後、浅見川に沿って山を一旦下り、県道35号を少し北上、JR竜田駅(左画像)でT休憩後、乙次郎林道へと向かいます。この林道も、「乙次郎」集落の名で案内板があって、アプローチは容易です(右画像)。
(11)
乙次郎林道も新緑がきれいです。この道は、渓谷沿いではありませんが、右へ左へと大きなコーナーが結構続きます。路面状態はまったく問題ないでしょう。
(12)
あまり展望のある林道ではありませんが、2、3箇所で高圧線施設の関係で視界が開けたところがあります(左画像)。
大きな分岐がいくつかあり、たいていは本線は左へ進みますが、ダート開始から9.7km進んだ右画像の分岐は、右(真っ直ぐ)が本線となっています。右分岐(北向き)の支線のいくつかは、以前走ったときにものぞいてあるので、今回はこの分岐からの左の道を走ってみました。
(13)
すると、1.5kmのダートで左画像に出ます。舗装路には、県道250号線の表示がありますが、この県道、いつの間にこんなところまで延伸していたのでしょう。「へぇ〜」と思いつつ(12)の右画像の分岐に引き返し、再び本線を進むと、すぐに右画像のところでまた県道250号に出てしまいました。なんと、まだ乙次郎集落に着く前に舗装路に出てしまうとは・・・
(14)
(13)の右画像の位置からは、集落が向こうに見えています(左画像)。そしてしばらく県道を進んだところで、右画像の「至川内村」の表示にしたがって右折。
(15)
その先も、1km以上舗装が続き、もう残り区間は舗装済みとなってしまったかと思いましたが(左画像)・・・新しい砂利を敷いたダート区間がまた始まりました。
(16) 林道通過の民家〜小田代林道
久々に再訪しましたこの民家。あいかわらずいい味出ています(左画像)。この乙次郎林道の西側区間のダート距離は2..8kmほど。その先もダートは小田代林道へと続きますが、分断されてしまったのは残念です。右画像の位置で画像正面奧方向からの滝谷林道と合流となりますが、滝谷林道は、現在工事中のようで、入口には簡易バリケードが道をふさいでいます。工事は09.7くらいまでのようです。その先の小田代林道は、ダートの一般生活道という感じで、川内村の小田代集落へと降りてゆきます。
(17) 温泉「かわうちの湯」
川内村の中心地は、その名のとおり川に囲まれたところにあり、なかなかいい雰囲気の中にあります。村役場のすぐ近くに、かわうちの湯があり(入湯500円)、ちょうど時間的にも申し分ないので、ここで一風呂浴びて行くことにしました。
それにしても、最近は林道を走ると、ハンドリングに無駄な力が入ってしまうのか、非常に肩がこるようになりました。あまりに凝りがひどくて、頭痛とともに、悪寒さえ覚えるほどで、よい傾向ではないですね。無理できません。
ともあれ、温泉で揉み解すしかないでしょう。
(18) 子安川林道
子安川林道は、林道の仲間内では「白い道」で有名です。その白いダートが近々なくなるのではないかというので、今回は訪れた次第ですので、ここが今回のメイン。初めに川内村側から登ります。林道のアプローチは、このあたりでは著名なモリアオガエルの繁殖地である平伏沼を目指せばいいので、これも分かりやすいでしょう。しかし、川内村側はすっかり舗装が進んでしまったようで、大滝根山の南麓に広がる牧草地付近までの区間は完全舗装となっています。久しぶりに牧草地へ入ってみました(左画像)。
牧草地帯の先もしばらく舗装路が続きます(右画像)。舗装路面の脇の土が現われているところには、かつての白い道を思わせる白砂が見えています。
(19) ホワイトロード

白砂の出所になる採石場


白砂が一面に撒かれた広場がありました。雪のようです。
採石場(左上画像)から先で、道は2つに分岐し、まず右へ入ると左画像の見事なホワイトロードが健在でした。
その先で林道は、県道36号へ下って行く南北2ルートに分かれているのですが、この峠越えあたりの区間は工事中となっていて、北ルートは入ることができませんでした。南ルートを走ります。
(20)
この時間帯に来たのは、夕暮れのほうが白い道が引き立つかなと思った次第であり、はたして、既に宵闇も迫る薄暮の中、ほんのりと白い道がはるかに続くのを、とても印象深く目に焼き付けることができました。
数ある林道でもとても印象深い道ですが、ひょっとしたら、今度来るときにはもうこの光景は見られなくなっているかもしれません。

林道をそのまま県道36号まで下った後、小野町に抜け、そのままのんびりした道を辿って帰路につきました。

最近、林道への訪問が減っていたところですが、今回は、子安川林道が舗装中との情報に、「今のうちに・・・」という思いで、周辺の林道と共に走ることができました。子安川林道もなんとか白い道を走り、他の林道でもきらめく新緑を楽しめたので大変満足です。




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